重要事項
本記事は個人の経験による問題解決方法を記録したものです。 情報が正確であることを確約するものではないことをご理解下さい。
操作手順や画面表示は執筆時のものです。バージョンやモデルによって、異なっている場合があります。
経緯
Wireless LAN アダプタとして Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC が搭載されている ノート PC (ASUS製 購入時 Windows10) を使用しています。
困ったことに、OS を Windows10 から Winsows11 に入れ替えた後から、このデバイスが不安定な動作をするようになりました。 時間経過で Wifi 接続が切れて失なわれ、場合によってはデバイスマネージャーにも表示されなくなります。
いろいろと調べてみたものの上手くいかず、今までは Wireless LAN USB アダプタを別に購入して、Realtek 8822CE は無効化していました。
今回、ドライバ周りを改めて見直してみたところ、(もしかしたら) 安定動作に成功した (かもしれない) ので、記事として残します。
結論として「安定動作させるための対策」には、次のような設定が有効だと考えています。
情報源
先ずは使用している PC のメーカーによって提供されている情報を確認して下さい。
自分は ASUS による下記の情報を参考にしました。
Wifi 接続が切れてしまった場合の復旧手順
Wifi が切れた場合、デバイスそのものや、ドライバーの状態が不整合なままになってしまっているようです。
これは単純に再起動しただけでは正常化されず、電源を落としても誤った状態のままであるように見られます。
この状態になった場合は、次の操作を行わなければなりませんでした。
完全シャットダウン
Windows 8以降に導入された「高速スタートアップ」機能は、次回の起動を高速化するために、シャットダウン時にシステムの一部を保存し、完全に電源を切らずに「ハイブリッドシャットダウン」と呼ばれる状態に移行します。
対して、完全シャットダウンは、この高速スタートアップによる情報保持を行わず、PCの電源を完全に停止し、メモリやキャッシュなどをクリアする操作です。
「ハイブリットシャットダウン」では、デバイスにエラーが発生した時、誤ったドライバ情報を保持しつづけることにより、システムがエラーから回復しないといった事態に陥ります。 そのため、完全シャットダウンがエラー回復に有効となりえる場合があります。
一時的に完全シャットダウンを行う場合
キーボード の Shift を 押しながら シャットダウンを実行する。
「シャットダウンしています」と表示されるまで Shift を押し続ける。
常に完全シャットダウンを行なう(高速スタートアップを無効化する)場合
「スタート」 ー> 右上の「すべて」 -> 「Windowsツール」を起動する。
コントロールパネルを開きます。
コントロールパネルから、「システムとセキュリティ」を開く。
電源オプションの「電源ボタンの動作と変更」を開く。
「現在利用可能ではない設定を変更します」を選択する。
「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外して、「変更の保存」を選択する。
ハードリセット
使用している PC によって手順が変わりますので、各メーカーの情報を確認してください。
ASUS の場合、下記を参考にしました。
ASUS / [ノート PC/AIO/ゲーミングハンドヘルド] エンベデッドコントローラー(EC)のリセット、Real-Time Clock (RTC)、ハードリセット方法
- PC をシャットダウン状態にする。
- 周辺機器を全て取り外す。
- ACアダプタを接続し給電状態にする。
- 電源を40秒 (あるいは20秒) 以上長押しする。
- 電源を離すと再起動する。
大体の場合、以上の手順でネットワークは復旧しますが、時間経過で再びネットワークが切断されてしまうという状況が続いていました。
安定動作させるための対策
BIOS のデフォルト リセット
シャットダウン状態から F12 (あるいは F8) を押しながら電源を入れることで、 BIOS 設定に入ります。(詳しい手順については、各メーカーの情報を確認して下さい)
BIOS をデフォルト設定にして下さい。
デフォルト設定にした後、各々必要な設定があるとは思いますが、Fast Boot を無効 にすることをお勧めします。
BIOS 設定をデフォルトにした上で、 Fast Boot を無効 にする。
代替の LAN 接続手段の確保
以降の手順ではインターネットからファイルをダウンロードする必要があります。
ネットワーク 接続が無いままでは、作業は困難になります。 別途に接続を確保したほうが良いかもしれまん。
- 有線のイーサネット接続
- USB Wifi アダプタ
これらの環境で、ネットワークに問題がないことを確認しておきます。
デバイスマネージャーの非表示のデバイスの表示
Realtek 8822CE がデバイスマネージャーに存在しない場合、停止したデバイスが非表示になっていることがありますので、次の項目を確認して下さい。
メニュー から 表示 -> 非表示のデバイスの表示 をチェックする。
デバイスドライバの更新
デバイスドライバーを最新のものにするために、次の手順を行います。
- デバイスドライバのアンインストールする。
- メーカー提供のデバイスドライバーをインストールする。
- Windows Update でデバイスドライバーのアップデートする。
Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC と併せて、 必ず Realtek Bluetooth Adapter のデバイスドライバも更新してください。
- メーカーのサイト / ツール を確認して最新のドライバを入手する。
- Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC
- Realtek Bluetooth Adapter
現在インストールされているデバイスドライバをアンインストールしてから最新のドライバをインストールします。
- 「デバイスのアンイストール」から現在のデバイスドライバを削除する。
スタートを右クリックしたメニューから、デバイスマネージャーを起動します。
「このデバイスのドライバーを削除しようとしました。」をチェックして「アンインストール」を選択します。
- 再起動
- メーカーのデバイスドライバーをインストール
- Windows Update で更新されたドライバーを検索する
同様に、必ずRealtek Bluetooth Adapter のデバイスドライバも最新のものにします。
有効な設定
- Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC のワイヤレスモードを 「IEEE 802.11a/n/ac」 に設定する
- Realtek Bluetooth Adapter がデバイスの電源をオフにしないようにする
『Wifi ドライバだけではなく、Bluetooth ドライバの設定も影響している』というのが落とし穴になっています。
Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC のワイヤレスモードを 「IEEE 802.11a/n/ac」 に設定する
「デバイスマネージャー」 -> 「ネットワークアダプター」 -> 「Realtek 8822CE Wireless LAN 802.11ac PCI-E NIC」 -> 「プロパティ」を選択して、タブ「詳細設定」を開く。
「プロパティ」の「ワイヤレスモード」を 「IEEE 802.11a/n/ac」 に設定する。
Realtek Bluetooth Adapter がデバイスの電源をオフにしない ようにする
「デバイスマネージャー」 -> 「Bluetooth」 -> 「Realtek Bluetooth Adapter」 -> 「プロパティ」を選択して、タブ「電源の管理」を開く。
「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外す。
上記の設定に変更してみたところ、Wifi, Bluetooth 共に安定して動作させることが出来ました。
まとめ
正直、この設定が「いつから効果があるようになったものなのか」、「いつまで効果があるものなのか」といったことは、解りません。
とりあえず、ここしばらくは別の Wifi アダブタなしでも安定して動いています。
8822CEが壊れた!
- 完全シャットダウン
- ハードリセット
8822CEが壊れる!
- BIOS 設定で Fast Boot 切る
- デバイスドライバーを最新にする
- ワイヤレスモードを IEEE 802.11a/n/ac に固定
- Bluetooth アダプタの電源をWindowsに切らせない
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